FC2ブログ

【書評】小和田哲男『黒田官兵衛 智謀の戦国軍師』




刀剣乱舞の長谷部沼に落ちてからというものの、官兵衛ブームが自分の中に来てて、昨年の大河「軍師官兵衛」を観ていたこともあり、その時代考証を務めた作者の本と聞いて図書館で借りてきた。
新書なのでかなり飛ばし気味に官兵衛の生涯が描かれているが、内容はほぼ大河ドラマの流れに添っていたので読む度に大河のワンシーンが頭に浮かび、新書ということもあって読みやすかった。
へし切長谷部についても記述があり、以下の通りである。

とはいっても、この謁見のときに信長が秘蔵の愛刀「圧切」を官兵衛に与えたことは事実なので何らかの形で単独会見がなされたことは事実である。ちなみにこの「圧切」は、ただしくは「圧切長谷部金霰鮫青漆打刀拵付(きんあられさめあおうるしうちがたなこしらえつき)」といって、代々黒田家がもち伝え、現在、福岡市博物館に所蔵され、国宝になっている打刀である。「圧切」という名は信長がつけたとされ、その由来もすさまじい。
 あるとき、信長に仕えていた茶坊主の観内(管内とも)という者が信長に無礼を働き、膳棚の下に逃げ込んだのを、追ってきた信長が、この刀をもって膳棚の下に隠れている茶坊主を棚ごと圧し切ったというのである。
 いずれにせよ、こうした愛刀を官兵衛に与えたということは、信長としても対毛利戦略上、官兵衛を使えると判断したことを示しているといってよい。


他にも大河ドラマでは官兵衛の手柄や立案とされた事柄が史実では他の武将が考案していたことなど、大河ドラマからだけでは分からない事実を知ることができ、大河ドラマから官兵衛のことを知った身としてはちょうどいい入門書だったと思う。
 ただし私が一番好きな武将である石田三成との関係については、朝鮮出兵の折りに

官兵衛と浅野長政が碁を打っているところで待たされることになった三成は腹を立てて漢城に戻ってしまった

と書かれているのみで、大河ドラマに描かれていたような官兵衛と三成の対立関係については詳述されていない。
昨年のヒストリアの放送(当ブログ記事参照)では秀吉存命中から敵対関係にあったとされていたが、そこのところをもっと詳しく知りたいと思った。
それからキリシタンとしての官兵衛の姿についてはこの本ではほとんど触れられていないので、キリシタンとしての官兵衛の立ち位置についてももっと知りたくなった。
 今後は播磨灘物語を読みつつ、もっと官兵衛についての分厚い本を読んでみたいと思う。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

夕星桔梗

Author:夕星桔梗
元日本古代史ゼミ所属。作家志望のアマチュア物書き。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
twitter
Booklog
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR