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【感想】古都浪漫こころ寺巡り 第4話 西大寺(奈良)@BSフジ

11月1日21:00~21:55放送

今回紹介するのは、奈良県奈良市に位置する現在の真言律宗の総本山、西大寺。境内の本堂、愛染堂、四王堂などを巡りながら、名前のとおり“東大寺”に対する大寺として創建した西大寺の歴史をじっくりと見ていく。

番組公式HPより

たまたまtwitterで放映情報を拾ったので観てみることに。
西大寺って聞き慣れない名前だなぁと思っていたら、あの称徳天皇が天平宝字8年(764)に建立を発願したお寺だったのですね。
父である聖武天皇が東大寺を建てさせ、仏教によって国を治めようとしたのを承けて、彼女は西大寺を建てさせたのだとか。
西大寺の公式HPに概要が載っていたので詳しくはそちらを参照してください。

それにしても、創建当初は敷地面積が東京ドーム10個分もあったというのですから驚きです。
いかに古代日本の律令国家において仏教が重要なウエイトを占めていたかが分かります。
当時は藤原仲麻呂の乱などの政変が起こった時期でもありますから、称徳天皇は仲麻呂を仏敵と見なして四天王に国家を守らせようとしたと放送では伝えていました。
そして西大寺には称徳天皇に擬した吉祥天女像が今に伝わっているのだとか。平安時代の作とのことでした。
個人的に奈良時代の数多の政変には興味があるので、称徳天皇にまつわるお寺ということで、今度奈良を訪ねることがあればぜひ拝観してみたいです。

さて隆盛を誇った西大寺ではありましたが、平安京への遷都とともに衰退し、度重なる火事によってすっかり荒廃してしまったそうです。
やがて鎌倉時代の半ば頃になり、それまで高野山で密教を修めていた僧侶・叡尊が35歳の若さで西大寺の住職になると、仏教界の腐敗を歎き、戒律を重んじる律宗と真言密教とを取り入れた真言律宗を宗旨として西大寺を再興しました。
そのスローガンは「釈迦にかえろう」というもの。仏教本来の教えに回帰しようという意味です。
また叡尊は福祉事業にも力を入れ、当時差別を受けていたハンセン病患者たちにも施しの手を差し伸べたのだとか。
彼が釈迦の再来と謳われたのも頷けますね。

そんな叡尊の精神を今に伝えるのが春と秋に行われる「大茶盛式」。
大茶盛式は直径40センチほどの大きな茶碗で一般の人たちにお茶が振る舞われ、参加者は助け合いながら茶碗を抱えてお茶を飲むという行事です。
そこには皆で助け合う「一味和合」という仏教の基本理念が表れているそうです。
元々は叡尊が八幡神社に詣でる際、お茶を奉納してその余りを人々に振る舞ったのが始まりなのだとか。
お茶は昔では薬だったので、施薬の意味があったのだそうです。
大茶盛式についてはこちらのブログに詳しい情報が載せられているので参照してください。

ちなみにこの大茶盛式、廃仏毀釈運動の影響で一時途絶えてしまったそうなのですが、大正時代になってそれを復興する手助けをしたのが竹村という和菓子屋さんなのだとか。
竹村の食べログページはこちら
大茶盛式の時だけに振る舞われる「西大寺餅」を作っているそうで、かわいらしい形に心和みました。
こちらも今度奈良を訪ねるときにはぜひ伺ってみたいところ。

こうして地元の人たちの手で古代から続くお寺が守られているという姿は本当に美しいと思います。
これからもずっと地元の人たちと西大寺の縁が続いていって欲しいです。

そして最後に叡尊の「学問とは心を治すものなり」という言葉が心に響きました。
学問を囓っていると、何かしら心が偏ってしまいがちですが、心を修めるために学問に励んでいけたらと思います。
長くなってしまいましたが、久々に良い番組を観たような思いです。
次回の「聖護院門跡」もぜひ鑑賞したいです。
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夕星桔梗

Author:夕星桔梗
元日本古代史ゼミ所属。作家志望のアマチュア物書き。

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