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世界遺産 時を刻む「中国 湖に竜が目ざめるとき・伝説」NHK BSプレミアム

今回訪ねるのは、中国南部の湖南省と湖北省にまたがる洞庭(どうてい)湖。そしてその湖畔で暮らす人々です。洞庭湖は詩人の李白や杜甫が絶賛した美しい湖ですが、昔から湖底に竜が住んでいると言われてきました。その竜をはじめ土地の守り神に祈りと感謝を捧げるのが旧暦5月の「端午節」で、世界無形文化遺産に登録されています。端午節の最大のイベントは洞庭湖周辺の川でさかんに行われる竜船競争。竜船には、洪水を防ぎ農作物が豊作になる願いや無病息災を竜神に祈る意味が込められています。
今回の舞台のひとつは洞庭湖の南にある湖南省狄湖村(てきこむら)。親子2代にわたって竜船を作る職人一家を中心に、端午節のために悪霊払いを願って製作した特別の竜船とそれを村人たちが川で泳がせる行事を伝えます。また、この地は竜船競争発祥の地といわれます。2300年ほど前、楚の国の政治家・屈(くつ)原(げん)が世をはかなんで端午節に入水したとき、村人たちが先を争って竜船を漕ぎ出し捜索したことが競争の起源とされているのです。
屈原の魂は、長江を流れて、今回訪ねるもうひとつの村、湖北省黄石市・道士洑(どうしふく)村にたどり着き、神の一人になったという伝説があります。道士洑村では、毎年端午節に、巨大な竜船を作り、そこに屈原をはじめ108体もの道教の神々の像を乗せて村の家々を回った後、長江に流すという儀式を行なっています。この村の場合は、専門の職人でなく、信仰心厚い若者を中心に村人総出で儀式の準備を行います。
いまも根強く受け継がれる伝説に人々が求めるものは何でしょうか。向井理さんのナビゲーションを交えながら、二つの村の端午節を訪ね、竜船に姿を変えてよみがえった竜のパワーを体感します。

以上、公式HPより
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たまたまtwitterのTLで知ったので観てました。中国における龍信仰は少々囓ったことがありますが、実際にその土地で行われている祭りを映像で観たのは初めて。新鮮な驚きがありました。洞庭湖をめぐる村々での端午節のお話でした。
まずは狄湖村の竜船競争。竜船といえば私の故郷・長崎でもペーロン大会が催されますが、その起源となったお祭りです。屈原にゆかりのあるお祭りだったとは知りませんでした。

そしてその屈原の魂が行き着いたという道士洑村のお話。そこで行われる竜船のお祭りを観て、私は長崎の精霊流しを思い出しました。長崎の精霊流しでも爆竹を盛大に鳴らします。船に乗せるのは亡くなった人の魂ですが(初盆の家のみ)町を練り歩き、水(長崎では海)に流すのは共通しています。そして最後の竜舞。長崎で云うところの龍(じゃ)踊りの起源でしょうか。本家の方がアクロバティックでした。

他にも一部分ではありますが、柳毅伝説を京劇で観られたり、道士洑村の端午節で道士が執り行う祭りの様子が観られたりと、おいしい番組でした。柳毅伝説は唐代伝奇の中でも特に好きなので、実際に柳毅が竜王として祀られ、信仰を集めているのを観られて嬉しかったです。

そして何より、龍の信仰が文化大革命を経ても潰えず、今も脈々と受け継がれていること、さらにそれを担っているのが若い人びとであるということに感動を覚えました。文献を読むだけでは分からない、生きた信仰を感じ取ることができ、なんと尊いのだろうと心が震えました。グローバル化が進む今、価値観の変動は絶え間なく起こり、古来から続く信仰を次世代に受け継いでいくのはそうたやすいことではないと思いますが、信仰を過去のものとすることなく、人びとの心の中に深く根ざしたものとして継承していってほしいと願ってやみません。
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夕星桔梗

Author:夕星桔梗
元日本古代史ゼミ所属。作家志望のアマチュア物書き。

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