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もののけ姫

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(2014/07/16)
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もののけ姫を初めて見たのは劇場公開時のこと。当時小学一年生だった私は、あまりの迫力に圧倒され、トラウマに限りなく近い衝撃を受けた。
それ以来、テレビでもののけ姫の放映がある度に心を鷲づかみにされ、放映後数日は放心状態になる有様だった。
思えば思想信条の面でこの映画に大きな影響を受けてきた気がする。私の中にあるアニミズム信仰の原点はこの映画にあると云ってもいい。
その後、萩原規子『空色勾玉』『白鳥異伝』『薄紅天女』の勾玉シリーズ、たつみや章の『月神の統べる森で』に始まる月神シリーズを読み、私は完全に神話世界に引き込まれてしまった。

海や山に囲まれた田舎で育ち、春には野イチゴ摘み、秋には栗拾いと自然の恵みを受けながら育ってきたというのも大きい。
海では祖父の採った生ウニを食べ、田では稲刈りの手伝いの途中に畑ねずみやカエルと戯れたものだ。
それから山に住まい畑を荒らすイノシシの恐ろしさ、満潮になった海に取り残されそうになった時の、人知の及ばぬ巨大な自然にただただ命を投げ出すしかない恐ろしさを身に沁みて味わったことも、私がアニミズム信仰へ導かれた要因だろう。

自然の中に生きて初めて分かることがあったのだ。それは今、都会に生きている私の礎石となっているけども、どこか遠く現実離れしたものとなってしまった。自然神を信じてはいても、その存在を肌で感じることは以前ほどないように思う。
都会にあっては、月神、ただそれだけが私の心の奥深くに住まい、私に畏怖の念を抱かせる存在となっている。
昔はもっと多くの神々と触れあっていたのに。

そうして日々を過ごすうちに、私は次第に蛇神に心惹かれるようになり、卒業論文のテーマとして日本書紀崇神天皇段蛇神の大物主神が登場する日本書紀崇神天皇段を選んだけれども、今回もののけ姫を観て、実は私が大物主神を卒業論文の対象に選択したのは、彼が三輪山という山を統べる神であり、そして祟り神でもあるからなのではないかと思い至った。
単に蛇神というなら他にも常陸国風土記に見える夜刀神や、記紀神話の垂仁天皇段に見える肥長比売、肥前国風土記の狭手彦など枚挙に暇がない。
それでも大物主神を選んだのには、神婚伝承というファクターが大きかったのだが、山林の神かつ祟り神という大物主神の属性は、もののけ姫の神々に重なる。無意識というのは不思議なものだ。

私は研究の道に進むことを諦めざるをえなかったけれども、卒業論文に自らの心を賭して向き合いたい。
結局映画の感想というよりは自己披瀝に近い形となってしまったが、今後卒業論文を書く上で心が折れそうになったら、この記事のことを思い出そう。
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夕星桔梗

Author:夕星桔梗
元日本古代史ゼミ所属。作家志望のアマチュア物書き。

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